予想を超えるダイナミックなストーリー展開と映像表現、さらに容赦のない暴力描写で世界の映画ファンを魅了し続けている韓国サスペンス。AbemaTVで今月放送されるのは、そんな中でもよりすぐりの秀作ばかりだ。

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 日本の同名マンガを原作とする『オールド・ボーイ』は、カンヌ国際映画祭で審査委員長だったクエンティン・タランティーノ監督に絶賛され、グランプリを受賞した衝撃作。妻と一人娘を愛する平凡な中年男オ・デスは、泥酔したある夜、彼は何者かによって、窓一つない部屋に監禁されてしまう。「誰が? 何のために?」発狂しそうな自分を抑え、いつか外へ出る日を信じて身体を鍛えるデス。15年という月日が流れ、突然、外の世界に放り出された彼は監禁を指示した張本人イ・ウジンと対峙することになる。監禁場所から開放されたオ・デスの強烈なビジュアル、電話をかけてきた男に「おまえは誰だ?」と聞くすごみのある声、寿司屋で生きたままのタコをまるごとむさぼり食う姿といったインパクトのあるシーンの連続で見るものの度肝を抜きながら、人間の愚かさや醜悪さをケレン味たっぷりに描き切っている。