東京医科大学の入試で女子受験者の得点を一律に減点していたとされる疑惑。結婚や出産による女性医師の離職率の高さを理由に、女子の入学者数が3割を超えない程度に抑えることが目的で、遅くとも7年以上前から常態化していたとみられている。
 今年の同大の受験者数は男子1596人、女子1018人で、合格者は男子141名、女子30人だった。7日に開かれた内部調査委員会の報告書によれば、2次試験(小論文・面接)では全員の得点に0.8を掛けて一律に減点した後に、現役生と2浪までの男子には20点、3浪の男子には10点をそれぞれ加点。一方、女子と4浪以上の男子には加点をしないという得点操作が行われていた。つまり、女子と4浪以上の男子は2割減点されていた計算になる。3浪以上の学生を減点した理由は「医師国家合格試験の合格率が低い」「浪人生は留年・中途退学者が多い」というものだったようだ。