
大阪府警は15日、iPhoneの「AirDrop機能」を使用し、電車内で他人のiPhoneにわいせつな画像を送りつけたとして、和歌山県に住む会社員の男性を府迷惑防止条例違反容疑で書類送検した。乗客の1人が目の前にいた男性がiPhoneを操作していたことに気付いたことで事件が発覚したという。男性は調べに対し容疑を認め、「これまでに80回くらいやった。女性が恥ずかしがる表情を見たかった」と供述したという。
今回は受信した乗客が目の前にいた男がiPhoneを操作したことに気付いたことで発覚に至ったが、同様の事件は増加しており、Twitter上には「歩いてたらAirDrop痴漢にあった!超キモい!」「電車乗ってたら卑猥な画像がAirDropで送られてきたんだけど乗客いっぱいで犯人わからん!」「AirDropを仕事で使うことがあって全て受信する設定にしてたらグロい画像が送られてきた!」などの被害が報告されている。

「AirDrop」はアップル製品の機能の一つで、半径10数メートル以内の距離にある他のiOS端末やMacを自動的に検出。写真や動画、URLなどの送受信できるというものだ。ただ、設定時に本名を登録してしまうと、見ず知らずの人に名前が分かってしまう危険性がある。
お笑い芸人の石井てる美は「友達と写真を共有するのに使っていて、とても便利。ただ、近くでiPhoneを使っている人の名前が出てきてしまうので、危ないなという感じはしていた」、フリーアナウンサーの柴田阿弥は「友達に聞いた話だが、機能をオフにするのを忘れたまま電車に乗っていたら、間違って画像が送られてきたことがあったらしい」と話した。

ITジャーナリストの三上洋氏が六本木交差点付近で調査したところ、短時間で無防備なiPhoneが25台見つかり、うち8人は実名の可能性があり、さらに5人は女性と思われる名前だったという。三上氏は「操作をしているときに相手に表示されるので、この名前は"あの人じゃないか"ということがすぐにわかってしまう。写真を送るだけでなくメモも送れるので、不正なサイトへの誘導やナンパも可能だ。ストーカーの犯罪にも繋がりかねない」と警鐘を鳴らし、「対策は非常に簡単だ。『設定』→『一般』→『AirDrop』で"連絡先のみ"を選択し、名前も本名は使わないこと。必要なときだけ、連絡先にいる人から受信するという使い方にするのがベストだ」と話した。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)





