Netflixと業務提携しているKDDIが28日からスタートさせた新プラン、「auフラットプラン25 Netflixパック」。日本初となる、コンテンツ利用料金とスマホの通信料金がセットになった料金プランだ。通信量はひと月25GBで、ネットフリックスとauビデオパスの利用料込で5500円からとなる。
しかし、28日放送のAbemaTV『AbemaPrime』に出演したITジャーナリストの三上洋氏は「既存の『auフラットプラン』と比較すると、基本料金は変わらず通信量が5GB増えてNetflixとauビデオパスがタダ。フラットプランで計算すれば7862円なのが7500円になるので、一見お得に見えるが、やはりカラクリがある」と指摘する。
「携帯電話会社は『ARPU』という客単価で見ている。飲食店で言えば、客単価を上げようと牛丼の価格を高くすればお客さんが減ってしまう可能性があるが、サラダと味噌汁を付けて50円プラスにすればうまくいく可能性がある。すでにauには通信量に応じて1980円から料金が上がっていく『ピタットプラン』があるが、これは4G使えば6000円近くなってしまう。そこで今回のプランと比較させ、今回のプランに移行するのを狙っているのではないか」。
その上で三上氏は「使う人にはお得だが、使わない人にはちょっとなあ…というプランだといえる。今月はネットフリックスを見なかったとか、データ使用量が少ないと損してしまうので、選択はかなり難しいと思う。ただ、ほぼ同様のサービス内容で計算すると、NTTドコモもソフトバンクも9150円と、auに比べて結構高い。きっと大容量で他のサービスをプラスにするプランを出して追いかけてくるだろう」と話した。
また、菅官房長官が言及した料金の"4割値下げ"論について三上氏は「1割か2割は下げられると思う。しかし4割も値下げしたら、ライバルである格安スマホ(MVNO)の会社が食えなくなる。やるべきではないと思う」との考えを示した。
ソフトバンクは29日になり、8つの動画サービスやSNSが使い放題となる新料金プランを発表している。MVNOも巻き込んだ顧客獲得競争は一層激しさを増していきそうだ。
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