大相撲秋場所が9月9日から、東京・両国国技館で始まる。前場所の優勝者であれば、通常なら場所前は話題の中心に収まるものだが、先場所の覇者である関脇御嶽海は今場所、大関取りが懸かっているにもかかわらず、番付発表以降、さほど注目を浴びることはなかった。相撲ファン最大の関心事は、8場所連続休場から再起を目指す横綱稀勢の里の動向のようだ。次に出場する場所で進退を懸けると明言している横綱の稽古ぶりは連日、各メディアが大々的に報じてきた。

 大事なのは言うまでもなく序盤戦。おそらく、場所が始まってしばらくは日本中が勝敗結果に一喜一憂し、稀勢の里一色の様相を呈することだろう。しかし、こうしたムードは御嶽海にとっては、むしろ有利に働くかもしれない。大関昇進の目安と言われる直前3場所で33勝というラインをクリアするには、今場所は11勝が“ノルマ”となる。大関取りもまた、場所の出だしが大事であることに変わりはない。

 「いろんな声が出ているけど、自分のペースを乱されないように勝ち越し、そのあとは2ケタを目指して」と当人は自然体を強調。世間の目が稀勢の里に向いている間に、さしたるプレッシャーを受けることなく白星を量産させたいところ。先場所は休場の3横綱1大関が今場所は立ちはだかることになるだろうが、場所前の稽古総見では上位との申し合いで0勝11敗と“惨敗”。夏巡業でも胸を借りたが歯が立たなかった。それでも本人は意に介さず「圧力負けしなくなった」と自信すらのぞかせる。自分の相撲さえ取り切れば、吉報は向こうからやってくるだろう。

 先場所は不振を極めた上位陣だが、今場所前は大関豪栄道が久々に好調なところを見せている。低い立ち合いから右を深く差し、左前褌を取って一気に攻める本来の相撲が戻ってきた。一昨年は全勝優勝、昨年は優勝決定戦進出と験のいい秋場所で復活を期す。休場明けの白鵬鶴竜も稽古では、生きのいい若手相手に全く寄せつけない強さを発揮。順調な仕上がりぶりだ。優勝争いはこの元気な上位陣を中心に展開されそうだ。

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▶9/9(日)16:00~ 大相撲LIVE 秋場所(幕内)1日目

大相撲LIVE 秋場所(幕内)1日目 | 無料のインターネットテレビはAbemaTV(アベマTV)
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出演者は、実況:舩山陽司、解説:、ゲスト:山根千佳です。

▶9/9(日)17:20~ 【クライマックス】大相撲LIVE 秋場所(幕内)1日目

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出演者は、実況:舩山陽司、解説:、ゲスト:山根千佳です。