「初めての横綱体験」は、力士によって実に様々なようだ。元前頭・玉飛鳥の熊ヶ谷親方が、歴代の名横綱との初顔合わせについて、自身は体験がないものの、周囲の力士の感想を紹介し、ファンを楽しませた。
熊ヶ谷親方は9月23日に行われた大相撲秋場所の千秋楽で、AbemaTVの相撲中継に解説として出演。今場所、新入幕で勝ち越しを決めた隆の勝が土俵に上がると、放送席では横綱との初顔合わせについての話題で盛り上がった。
熊ヶ谷親方は、横綱との対戦について「本当におれが戦うのかと思っちゃうでしょうね。テレビで見ていたような人ですが」と語ると、周囲の力士の体験談を披露した。元大関で現在も幕内で相撲を取り続ける琴奨菊については「最初は朝青龍関だったですが『怖かった』そうです」と、モンゴル出身初の横綱の迫力に押されたという。
相撲に関する感想が続くのかと思いきや、元関脇・玉ノ島の放駒親方のエピソードについては「(相手は)貴乃花親方だったんですが(質問に答えた)第一声が『いいにおいがした』でしたよ」と明かすと、放送席が笑いに包まれた。「強いとかじゃなくて、いいにおいがした、だったんですよね。もちろんいい相撲で貴乃花親方が勝っていましたけど」。人気・実力を兼ね備えた横綱は、強さだけでなく香りで、ファンだけでなく力士も魅了してきたのかもしれない。
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