「まさに時が来たということ。その時にお声がけして、選んでもらって良かったなという感じ」。そう語ったトヨタの豊田章男社長に、「すごいと思う。これだけ世界の王者のトヨタさんが気軽に心を開いて一緒に新しいことをやっていこうと」と応じたソフトバンクグループの孫正義代表。日本の時価総額1位と2位の企業が共同事業を始めるというニュースは衝撃をもって受け止められた。
提携話は半年ほど前にトヨタ側から持ちかけられたという。「えっ、マジかって感じ」と笑顔を見せた孫代表の脳裏には、20年前、当時は課長だった豊田社長にネットディーラーのシステムの商談を断られた思い出がよぎったのかもしれない。そんな豊田社長も、「"トヨタとソフトバンクは相性が悪いのでは?"という噂が巷ではあったようでございます。その証拠に、Yahoo!で『豊田章男』と検索してみてください。私のしかめっ面がたくさん出てきます」と話し、会場の笑いを誘った。