16日、石油元売り大手の出光興産と昭和シェル石油が会見を開き、来年4月の経営統合に伴う新体制を発表した。新会社の社長に就任予定の木藤俊一・出光興産社長は「来年4月にロケットスタートが切れると確信している」と力強く語った。
 日本の石炭産業が衰退することを予見し、石油に活路を見出した出光佐三氏によって1911年に創業された出光興産の歴史は、百田尚樹氏の『海賊とよばれた男』のモデルにもなった。1953年、イランへ向けて日章丸二世を極秘裏に出航させ、英国の石油会社との裁判に発展、産油国との直接取引の先駆けを成すに至った「日章丸事件」は特に有名だ。