東京郊外にある畑で黙々と作業をする男性。25年前、様々な自殺方法を客観的に描いて120万部以上の売り上げを記録、若者を中心にブームを巻き起こした、あの『完全自殺マニュアル』の著者・鶴見済さんだ。
1964年に東京で生まれ、東京大学文学部社会学科を卒業。大手電機メーカー、出版社を経てフリーライターになって初めての著書が『完全自殺マニュアル』だった。「大学の頃からずっと精神科に通っていて、"死にたい"と思う時期が長かった。そういう時に自分の心の支えになったのは、"いざとなったら死んじゃっても構わないんだから、今は楽に生きよう"という風に思うこと。『完全自殺マニュアル』は、別に自殺が良いと言っている本ではなくて、"いざとなったらこういう方法で死ぬことだってできるんだから、今を気楽に生きていこう"という本。前書きにも、後書きにも、そう書いている」。