渋谷区ハロウィンに対する見解 俺たちは常に遊ぶぜ全開 だけどもその後に弁解したいなんて事は絶対ない だからみんなのマナーっていうのが1番大切 その後にハマるなワナ やっぱり酔っ払って楽しむのは最高 だけども俺たちは日本の代表 ここは渋谷区 だから常にこうやって欲しいって事をつぶやく
来週水曜日にやってくるハロウィンを前に、23日、長谷部健・渋谷区長らと共に会見を臨んだ渋谷区観光大使でナイトアンバサダーのラッパー・Zeebraさんは、ラップでそう呼びかけた。
渋谷周辺でのハロウィンは4年前から急激な盛り上がりを見せ、スクランブル交差点を中心に7万人以上が集まるまでになった。一方、着替えのためデパートなどのトイレを占拠、路上で飲酒しゴミを放置する若者は後を絶たず、人ごみに紛れての痴漢行為の被害も報告されている。
こうした状況に、地元商店街も頭を悩ませてきた。大向地区町会連合会の大石隆士会長は会見で「地域に住む住民の生活が脅かされている。騒ぎに巻き込まれては大変という事で早めに店を閉めてしまったり、シャッターを降ろしたりと、商売や営業にも結びつかず、弊害の方が多いという意見がたくさん出ている」と指摘。アンバサダーとして渋谷の良さを世界に発信、自主的に清掃活動も行ってきたZeebraさんも「ハロウィンになった瞬間に渋谷が汚れてしまうのはすごくもったいない。海外からのお客さんに、日本人が何に長けているのか、ということをこの場で見せるべきだ」と訴えた。
事態の深刻化を受け、渋谷区では周辺のコンビニ店に割れると怪我の恐れのある瓶入りアルコール飲料の販売自粛に加え、終電までの帰宅を呼びかけるという、行政機関としては異例の要請を行った。さらに、これまで無料で提供していたフィッティングルームも有料化、清掃費用に充てることも視野に入れているという。会見で長谷部区長は「渋谷らしい新しい文化かなとも感じているので、区としても苦肉の策というのが正直な所。ハロウィンは10月31日なので、せめて日付が変わったら路上で騒いだり酒盛りをしたりするのはやめて頂きたい」と訴えた。
■渋谷区観光大使・あっくん「渋谷を愛している人たちはゴミを捨てない」
今回の要請に対し、渋谷の若者たちから肯定的な意見も聞かれた一方、「ハロウィンくらいはいいんじゃないかと思う」「ちょっと違うかなと思う。いや、ママじゃねえだろってアナタ、って(笑)」など、違和感を口にする若者たちもいた。
渋谷区観光大使で、パーティーアンバサダーの"パリピの教祖"あっくんは「僕も毎年渋谷のハロウィンにいるが、区の解決策は抜本的なものではないと思う。渋谷のハロウィンに集まってくるヤツは地方から来た悪ノリの若者たちで、クズ、アホばかり。人が集まる場所には、そういう人が集まっちゃう。渋谷を愛している人たちは街にゴミを捨てない。瓶についても"だったら瓶持って行こうぜ"って言い出すと思うし、31日までだって言われたら"いやいや俺らは終わんねえから"みたいになると思う。規制したところで誰も言うことを聞かず、むしろ逆効果だ」と持論を展開。
「集まってきているのは渋谷を愛しているわけでもなく、ただ単に目立ちたいだけのやつらなので、だったらもっと目立たせてあげればいい。2年前の10月31日、"街から公園へ"ということで、代々木公園でのイベントをプロデュースさせてもらったが、若い人が1万人集まった。でも、イベントが終わるとみんな街に帰ってしまった。街でやらないことには解決しないと感じた。だから街をもっとエンターテインメント化させて、センター街にレッドカーペットを引いて、みんなが主役になって歩けるようにしたり、大きいスピーカーを持ち込んでくるやつにはステージを作ってあげるとか。街に何もないから、それぞれが自分の価値観と感覚だけで遊んでしまう。"この中だったら飲食していいよ""ここから外に出るんだったらここに捨ててね"というようなルールを設けて遊ぼうよと言ったほうが守ると思う。ナンセンスだと思うのは、"ダメ"ばっかりで楽しい要素を作ってあげようというのがない」。
■ラッパー・ダースレイダー「今が話し合いのチャンスだ」
Zeebraさんとも親交があるラッパーのダースレイダーさんはあっくんの話しを受け「根本的な問題は、"オーナー"なのか"ストレンジャー"なのかということ。オーナー、つまり渋谷を自分たちの場所だと思っている人たちはゴミも捨てないし、11月1日以降も日常が続くと考えて遊べる。90年代の女子高生やチーマーは、渋谷を自分たちの場所だと思っていたし、渋谷系という言葉があるように、自分たちの音楽、自分たちの行きつけの店はこれだっていう感覚があったから、渋谷にはエネルギーがあった。それがだんだん薄れていって、好き放題やって帰っていく"ストレンジャー"が増えた。しかもハロウィンって仮装するから、余計ストレンジャーになって、コントロールが効かなくなる。ヨーロッパでは公共の場を"みんなの場所だ"と考えるが、日本人は"誰の場でもない"と考える。みんなが集まる広場を俺たちの場所なんだという意識に変えるにはどうすればいいかということを考え始めるきっかけがこのハロウィン。本来、ハロウィンは地域のお祭りで、アメリカでは顔見知りのみんなで仮装し楽しむお祭り。そもそもハロウィンは誰のための、何のためのお祭りなのかということを分かっていない人も多いので、ストレンジャーの人たちをどうオーナーに変え、渋谷のためのお祭りに変えていくかが大事だ」と話す。
長谷部区長は会見で「ルールもあるけど、モラルもマナーもあるんじゃないかということを前提に、みんながお互いを認め合って調和し混じりあっていくというのが違う力に変えていく」とも語っている。
Zeebraさん同様、渋谷にあるクラブの清掃活動も行なっているというダースレイダーさん。あっくんの提案に対し、「レッドカーペットやステージを設置するのが商店街や行政になるので、みんなでそういう場を作るようになるしかない。今回、行政側は一回規制するという考え方を示したが、長谷部区長は街づくりを通して、渋谷をエンタテインメントの街にしようと考えている人なので、話し合いを始めるためのきっかけづくりをしたんだと思う。頭が固い人がトップになってしまえば、全部ダメというかもしれない。遊びたい人にとっては今がチャンスだ」と指摘。
その上で「クラブにも、"騒いでゴミを散らかすんだろう"っていうイメージがあったので、DJ、スタッフ、お客さん全員含めて遊んだ後に街を綺麗にして朝を迎える、という活動をしている。そうやって夜寝ている人たちの"なんだあいつら、夜来て騒いで帰って"みたいなイメージをなくし、"朝の人"たちと同じ空間にいるということをちゃんとアピールしている。逗子では海の家が荒れて、地域住民の人に受け入れられなくなってしまった結果、音の出せない場所になってしまった。渋谷のハロウィンをみんなで楽しみたいなら、ちゃんと楽しめる方法を考えるべきだ」と訴えた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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