25日、内戦下のシリアで2015年6月に行方不明になり、解放されたフリージャーナリストの安田純平さんが帰国した。メディアを席巻しているのは、身代金、そしてインターネットを中心に盛り上がる"自己責任論"についての議論だ。ジャーナリストの堀潤氏は、そんな状況に警鐘を鳴らす。
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3年前、AFP、AP、ブルームバーグ、ロイターといった国際メディアやジャーナリズム団体が、危険地帯で取材活動を行うフリーランスの記者やカメラマンのための原則を共同で示しました。応急手当の知識や医療保険への加入、防弾チョッキなどの装備の確保、そして事前の情報収集や危険性の検討などを呼びかけるものですが、それらを主体的に提供するよう、報道機関に求めてもいるんです。翻って日本のメディアはどうでしょうか。"良い映像を撮ってきたら買うよ"、というだけの関係性になっていないでしょうか?