亀田3兄弟の三男・亀田和毅(協栄=27)と、スペインのアビゲイル・メディナ(30)によるWBC世界スーパーバンタム級暫定王座戦が、11月12日に後楽園ホールで行われる。間近に迫った決戦に向けて、1日に都内のジムで和毅が練習を公開。練習後の取材では、フィジカルトレーニングのスペシャリストである多田久剛(ただ・ひさよし)トレーナーの徹底指導でパワーが大幅にアップしたと明かし、「どれくらい試合で出せるか楽しみ」と自信を覗かせた。

この日、報道陣の前でフィジカルトレーニングの一部を公開した和毅。ボクシングの世界戦前にはスパーリングなどが公開されるのが一般的で、こういったケースは珍しい。あえて地味な練習を公開した意図は、今回の世界戦のために新たに招聘した多田トレーナーの存在にあった。
スピードとテクニックを兼ね備えた華麗なボクシングが魅力の和毅だが、本人が「パワーは前から伸ばしたいポイントだった」と語るように、一発のパンチの威力が課題だったという。バンタム級からスーパーバンタム級に階級を上げて世界戦に臨むにあたって、いよいよ肉体改造に着手。そこで声がかかったのが、プロ野球選手やオリンピック選手などへの豊富な指導歴を持つ多田トレーナーだった。
3カ月前から和毅を指導している多田トレーナーは、「全身を連動させ、下半身の力を拳に伝える」ためのスペシャルメニューを考案。ウェイトトレーニングを中心に科学的なアプローチで筋力アップに励んだことで、和毅自身も「めちゃくちゃキツいけど、トレーニングを重ねるたびに成長を感じます。スパーリングをやっても全然違う」と語るほどのパワーアップに成功した。
筋肉量の増加で心配なのは減量への影響だが、和毅は「まったく心配ないです。むしろ代謝が上がったことで、体重はスムーズに落ちてきています。順調そのものですね」と余裕の笑顔。また、多田トレーナーは「和毅選手は体を連動させるセンスが抜群。難しい動きも数回やっただけで完璧にこなしてしまいます。これまで多くのトップアスリートを見てきましたが、こんな選手は初めてです」と和毅の運動神経を絶賛していた。

同席した長男・亀田興毅も「たった3カ月のトレーニングで、ものすごいパワーが付いた。まだまだ伸びしろがあるし、これからが楽しみ」と太鼓判を押す和毅の成長ぶり。AbemaTVでは「亀田家 大復活の日~亀田和毅vsメディナ WBC世界Sバンタム級暫定王座決定戦~」と題して当日の試合を独占生中継する。肉体改造に成功した“亀田家最終兵器”は、どんなボクシングを見せてくれるのだろうか。
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