全国の「わたなべ」さんが直面する問題をモチーフにした、あるカードゲームが話題になっている。その名も『渡る世間はナベばかり』。
 これは、「(渡)辺」「(渡)邉」「(渡)邊」など24種の「なべ」で遊ぶ神経衰弱ボードゲーム。価格は1080円で、量販店などで発売しているという。難しいのは、めくってもその2枚が同じ「なべ」なのかすぐにはわからないこと。
 そもそも、なぜわたなべさんの「なべ」はこんなに種類があるのか。名字研究家の高信幸男さんによると、全国の「わたなべ」は38種類あったが、去年の調査で新たに12種類が発見され、少なくとも50種類はあるという。由来は戸籍が紙管理だったころ、和紙に筆で書いていたために、にじんだり書く人のクセで違いが出たりしたことで、それぞれ異なる漢字として認識されたということだ。また、本家と分家を区別するためにマイナーチェンジするケースもあったという。