大相撲九州場所>◇五日目◇15日◇福岡・福岡国際センター

 「横綱・稀勢の里(田子ノ浦)が休場」のアナウンスに館内が響き渡ると、館内が一時静まり返った。

 初日から4連敗で五日目から休場となった横綱・稀勢の里。横綱として初日からの4連敗は87年ぶりという不名誉な記録だが、8場所連続休場を経て臨んだ先場所は10勝5敗と横綱としての意地も見せているだけに、進退も含めた今後の判断に大きな注目が集まっていたが、横綱の下した決断は「休場」だった。

 大関・栃ノ心(春日野)と前頭筆頭・北勝富士(八角)の一番を前に、改めてその事実がアナウンスされると、福岡国際センターに詰めかけたファンは一時静まり返った。

 場所前は好調が伝えられており、普段は多くを語らない稀勢の里の口から「優勝宣言」も飛び出すなど、今場所に期する思いは強かったはずの横綱。しかし、初日の小結・貴景勝(千賀ノ浦)との一番で右ひざを挫傷捻挫(全治1カ月)したことを機に、歯車が狂った。そして一度狂った歯車が再び噛み合うことはなく、立て続けの4連敗。一人横綱として臨んだ稀勢の里の「平成最後の九州場所」は、横綱としての責務を果たすことができずに終わった。

 AbemaTVで解説を務めた元前頭・若ノ城は、場所前に伝えられていた好調について「稽古の調子と本土俵での調子は異なることがある。実際に上がってみると、逆になることも」と話すと「腰の落としが甘く、足が付いていけない場面が目立った。棒立ちで寄って行ってしまうと、相手の技を受けやすくなってしまう」と解説。四日目に前頭二枚目・栃煌山(春日野)にすくい投げで敗れた一番が、今場所の稀勢の里の状態を物語っていると続けた。

 なお五日目の対戦相手だった前頭二枚目・荒鷲(片男波)は、不戦勝により3勝目を挙げた。

(C)AbemaTV


11/15 19:00~ 大相撲九州場所ダイジェスト 5日目

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