小結・貴景勝(千賀ノ浦)が前頭三枚目・錦木(伊勢ノ海)をはたき込みで下し、13勝2敗で自身初となる幕内最高優勝を果たした。
立ち合いは1度待ったがあり、2度目の立ち合いとなると、やや立ち遅れて防戦気味に。足を滑らせ、危ない場面もあったがそこから立ち直ると、最後は錦木をねじ伏せた。結びの一番でともに2敗だった大関・高安(田子ノ浦)が敗れたため、貴景勝に初優勝が舞い込んだ。
2017年初場所に新入幕し、ちょうど2年となる場所で悲願の初優勝だ。場所前には、所属していた貴乃花部屋が消滅。急遽、千賀ノ浦部屋に移籍することになったものの「自分の力を出し切って後悔しない相撲をするだけ」と、師匠の教えを胸に戦い続けた結果が、賜杯へとつながった。
AbemaTVの中継で解説していた元小結・旭道山は「落ち着いてましたね。立ち合いも遅れていますし、足が滑って落ちておかしくなかったのに。よく残りましたね」と、執念の粘りを絶賛していた。
◆貴景勝光信(たかけいしょう・みつのぶ) 1996年8月5日、兵庫県出身。アマチュア時代に数々の優勝歴を残して角界入り。初土俵は2014年九月場所。序ノ口、序二段、幕下で優勝をすると、2016年九州場所に12勝3敗の成績で十両優勝を果たし新入幕。鋭い立ち合いと突き押しを繰り出すのが特徴。身長175センチ、体重170キロ。
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