女性の胸を大きくする美容目的の豊胸術で、ジェル状の充填剤を注入した場合にしこりや感染症などの合併症が相次いでいることが分かった。
 日本美容外科学会によると、去年国内で行われた豊胸術の約半数がジェル状充填剤の注入によるもので、美容医療に携わる医師132人へのアンケート調査では半数以上の72人が「合併症が起きた患者を診察したことがある」と回答したという。合併症は「しこり」などが44%と最も多く、5年以上経ってから発症した例も半数以上に上った。学会は合併症のリスクが高いとして、豊胸目的でジェル状の充填剤を使わないようガイドラインで示す方針だ。