
たった1本のドラマで韓流ブームを巻き起こし、新しい扉を開いた俳優ペ・ヨンジュン。『太王四神記』は、そんな彼が『冬のソナタ』以来、5年ぶりに出演したことが国内外で話題を呼んだ大型ファンタジー時代劇だ。
火の力を持つカジン率いる虎族に支配されていた地上に、神の子である桓雄(ファヌン)が平和の国、チュシン国を創ってから2000年後。高句麗に住む人々は、国に平安をもたらす真の王の誕生を待ちわびていた。そんな中、国の祭祀を司る天地神堂が王が誕生したと宣言。重臣を父に持つホゲこそがその人であると思われていたが、同じ晩、現王ソスリムの弟であるオジジにもタムドクという名の息子が生まれていた。
ドラマ『朱蒙』でおなじみの朱蒙が、紀元前37年に建国した高句麗。『太王四神記』の主人公タムドクは、この国の第19代王として領土を広く拡大し、広開土太王という呼び名で知られる歴史上の英雄だ。ドラマは彼の運命を決定付けた神話の時代から始まり、前世の時代からの因縁を持つふたりの女性との愛の行方や激しい合戦などがダイナミックに描かれていく。

(C)TSG Production Company LLC
主人公タムドクに扮したペ・ヨンジュンは、風格と威厳を感じさせ、鎧を着て戦闘するシーンも多い役に合わせて体も鍛え上げ、体重も増量。時代劇ドラマは初めてだったが、威厳と品格を感じさせる王を見事に演じ切り、その年の演技大賞でも大賞に選ばれている。さらに、タムドクと深い因縁で結ばれた女性キハを演じているのは映画界の実力派女優ムン・ソリ。映画『オアシス』の名演でヴェネチア国際映画祭でも高い評価を受けた彼女が、タムドクへの愛憎半ばする微妙な感情を落ち着いた演技で見せている。一方、当時、新人だったイ・ジアが、タムドクと愛し合うようになるスジニに扮し、演技だけでなくアクションにも非凡な才能を発揮した。

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そのほか、タムドクの子供時代を『仮面の王 イ・ソン』のユ・スンホ、スジニの少女時代を映画『怪しい彼女』のシム・ウンギョンという現在の若手スターが演じているのも見どころ。幼い頃から非凡な才能を見せていた彼らの初々しい演技にも注目してほしい。監督は韓国ドラマ史に燦然と輝く名作『砂時計』、ロシアを舞台にした『白夜』など、スケールの大きな作品を生み出してきたキム・ジョンハク。約500億ウォン(約64億円)という、制作当時の韓国ドラマとしては空前の製作費を投入し、観光地として知られる済州島に本建築と見まごうばかりの完成度で高句麗の大殿などのセットを建築して撮影が行われた。宮崎駿監督や北野武監督作品によって海外でも評価の高い久石譲が音楽を担当し、人気グループ東方神起が主題歌を歌っている。

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ドラマ『太王四神記』は12月5日(水) 19:40 ~よりAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて放送。
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