12月7日にマレーシア・クアラルンプールで開催される総合格闘技「ONE Championship DESTINY OF CHAMPIONS」。今年のONE最後の大会にはバンタム級の竹中大地、ミドル級に新村優貴、15日前に緊急参戦が決定したストロー級の猿田洋祐、女子ストロー級にV.V Meiこと山口芽生の4人が参戦する。
プロ修斗の世界で無類の強さをみせた竹中は、十字靭帯断裂からの2年のブランクを経て本格復帰、日本国内ではなくONEに活動のターゲットを絞った。2月の復帰戦では韓国のムエタイファイター、キム・デフォンに一本勝ち寸前でのキムの反則により反則勝ち、続く9月のローマン・アルバレス戦は、直前に対戦相手が盲腸になるアクシデントでキャンセルとなっている。
3ヶ月遅れのONE第2戦は韓国のテコンドーベースの格闘家・ケヴィン・チュン。元バンタム級王者・ケビン・ベリンゴンには判定負けを喫している。かねてからタイトル戦線へのアピールを続けてきた竹中にとってはチュンに勝ち方にもこだわり、強さをアピールし来年につなげたいところだろう。
現パンクラスミドル級王者の新村優貴は初参戦、元ONEミドル級王者・ヴィタリー・ビッグダッシュと対戦。パンクラスで数年越しのロッキー川村との戦いに終止符を打った36歳が、新たに世界を目指す。いきなりの元王者との対戦は、日本からきたキング・オブ・パンクラシスト・新村のONEでの立ち位置を明確するという意味合いを持つカードあることはいうまでもない。
2週間前にオファーを受け緊急参戦に挑む猿田洋祐。彼にとって初の海外での試合、そしてONE初挑戦となる。しかも相手はONEで内藤のび太らとタイトル戦線のトップランカーの一角、アレックス・シウバ。短い調整期間、未知の土地での未知のルールでの試合と不利な点を挙げればキリがないが、ここでの猿田のパフォーマンス次第では、内藤や鈴木隼人に次ぐ第3の男としてストロー級タイトルを日本人包囲網で再び手中に収める、そんな夢も広がる試合となる。
「日本最弱」と厳しい意見も続いた2018年のONEだが、後半戦に入り日本勢の巻き返しも目立つようになってきた。ここへ来て初参戦組も含む日本勢の存在感や各階級での選手層の厚さも実感できるようになってきた。来年3月に開催されるONE日本大会へ向けて、今年最後の大会に期待したい。