政府は18日、防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」と、来年度から5年間の「中期防衛力整備計画(中期防)」を閣議決定した。予算は現行の計画から約2兆円増額され、27兆4700億円と過去最高を更新。総額を押し上げたのが、F35Bステルス戦闘機の取得費用や、"空母化"として注目される、いずも型護衛艦の改修費用だ。
岩屋防衛大臣は「今回のいずも型護衛艦の改修は、あくまでも多用途に使うためのもの。今後ともヘリコプターの運用能力、あるいは医療機能、指揮中枢機能、人員収容機能、輸送機能等を備えた多機能の護衛艦として運用して参りたい」とした上で、「STOVL機を搭載できるということになれば、太平洋側の防空体制も強化できると考えている」「例えば、戦闘機に緊急事態が発生した時に近くに飛行場がなければ緊急着陸ができない。洋上のいずも型護衛艦に離発着ができれば、近くに飛行場が存在するのと同じ効果が得られるのではないかというふうに考えている」と説明している。