クジラの捕獲を巡り、日本政府は国際捕鯨委員会(IWC)から脱退するという異例の方針を固めた。
 1948年、捕鯨産業の秩序ある発展を目的に設立されたIWCだが、1970年代に入るとクジラ漁に対する国際的な認識が変化し始め、クジラを食べる文化のある日本などの捕鯨に対し批判の声が殺到。するとIWCの考えも"捕鯨は許さない"というものに変わっていき、1982年には商業捕鯨の一時停止を決定した。以後、日本では商業捕鯨ではなく"調査捕鯨"、つまり生息数などの科学的調査やデータ収集を名目に捕獲されたクジラの肉が飲食店などで食べられているのだ。