<大相撲初場所>◇中日◇20日◇東京・両国国技館
関脇・貴景勝(千賀ノ浦)が、前頭六枚目・阿武咲(阿武松)を押し出しで破り、両力士とも6勝2敗で、優勝争いのトップを走る横綱・白鵬(宮城野)を追う格好となった。
小学生時代からのライバルの22歳同士で、世代交代の波が打ち寄せる相撲界にあって、次世代を担うと期待される両力士の取組に、館内は仕切りから大歓声。三役昇進は阿武咲、初優勝は貴景勝が先と、激しい出世争いを繰り広げる2人は、取組でも頭からはげしくぶつかる対抗心剥き出しのものとなった。
館内に「ゴツン」と響く激しい衝撃の後、ペースを握ったのは貴景勝。先場所優勝の経験からか、激しい中にも落ち着きを見せ、いなしで体勢を崩した阿武咲のすきを逃さず、そのまま一気に押し出した。
AbemaTVで解説を務めた陸奥親方(元大関・霧島)は、取組前に「体型も相撲も似てますからね。激しい当たりから、どっちが先に引くか、我慢比べのような相撲になりますね」と予想していたが、ほぼ予想どおりの内容に「貴景勝が慌てなかった。立ち合いも貴景勝が当たり勝ち。阿武咲は上体が起きましたね。最後は棒立ちでした」と解説していた。
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