広辞苑によると、「常に親しく交わるなかま。また志を同じくする人」という定義されている「友」。SNSで偶然つながった友達や、オンライン上だけでつながっている"ネッ友"など、新たな友達の形が当たり前になった現代社会。長年にわたって議論され続けてきた「男女の友情」においても、驚くべきスタイルが生まれている。
ある20代女性は、"一緒に寝るだけ"の添い寝フレンド、「ソフレ」がいると話す。そのメリットは「あったかい」。「失恋して精神的にきていた時に誰かと一緒に寝るということで満足感はあった。安心感。一線を越えることはない。ハグしながら寝ることはあるし、そういう関係になりそうになったが、仲が良すぎて、笑いすぎてできなくて終わった(笑)」。同じくソフレがいるという別の20代男性は「今独身だが、好きな人ではないし。性欲が人より少ないのかなと。体が反応してしまったらしょうがないけど(笑)。友達以上・恋人未満ではないが、お互いに気持ちがない」と明かす。
「居酒屋とか飲み屋、路上とかでチューして終わる。周りから見たら完全に付き合っているけど実は付き合っていないという」と笑うのは、キスするだけの友達「キスフレ」がいるという20代女性だ。「"します?"とか、確認はしない。"なんだこのやろうー!"みたいな感じで(笑)」。
さらに過激な"友情"も存在する。それが自宅やホテルで一緒に入浴する"お風呂フレンド"、「オフレ」だ。大学時代の友人がオフレだという20代男性は「綾瀬はるかさんに似てますね。結構仲が良くて、飲んでうちに来るという流れになったとしても、最後まではいかない。触ったりもない。ただお風呂に一緒に浸かって話すだけ。電気は消してるんですけどね(笑)」。
このような関係の男性が13人もいるというのが、みなとさん(仮名)だ。性行為を目的とした3人の友達「セフレ」のほか、ソフレ、キスフレ、ハグフレ(ハグを楽しむ友達)、カモフレ(恋人のフリをする友達)など、それぞれに関係性が異なるのだという。「自分が属しているコミュニティや出会い系アプリ、ナンパ。出会い系アプリはいっぱいあるので、それで出会うことが多い」。結果として今の関係になった男性ばかりだというが、「セフレ意外は全員セフレの"控え"。でも今は"私たち友達でいられるね"、"我慢できたね、お互い頑張ったね"という人たち。向こうは狙っている可能性もあると思うけど」とも話す。
交際相手はおらず、「彼氏はほしい」と断言するが、できないために今のような状況に至っているのだという。「彼氏ができたらカモフレ意外は全部切ります。男女じゃないと行きづらいお店があるから。だからカモフレは趣味が合う、めちゃめちゃ仲のいい親友みたいな感じ」。
男女問題に関して1000人以上の取材経験を持つ亀山早苗氏は「恋愛が面倒臭いという若者は本当に多い」とし、傷つくことを恐れ、「〇〇フレ」を作ってしまっている人が多いのではないかと指摘する。「やはり彼氏・彼女がいたとしても、100%、自分が満足するような相手にはならないからだ」。
みなとさんもそうした自覚はあるそうで、「こういう風になったきっかけが大失恋だったので。めちゃくちゃ好きだったが、突然価値観の相違みたいな感じでフラれてしまった。長いこと付き合っていて、突然フリーになった。それで気づいたらこういう風になっていた」と明かす。
中にはグチや弱音を聞いてもらう「サンフレ」は(サンドバッグフレンド)や、精神的に落ちている時に側にいてもらう「ビリフレ」(リハビリフレンド)など、本来の友達の役割を突き詰めたような関係性も存在するのだという。亀山氏は「LINEの友人の数に安心するというような風潮もある。一方、一人を楽しむ"孤独上等"な人ももちろんいる。友達はこうあらねばならぬ、みたいなのは少し苦しいのではないか」と語っていた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)












