大相撲初場所十四日目、前頭十五枚目・千代翔馬(九重)と前頭十一枚目・佐田の海(境川)の一番で元大関・魁皇の浅香山親方が土俵下の着物美人を守り、視聴者が「魁皇、素敵」と反応する場面があった。
立ち合い、飛びあがるように大きく右に変わった千代翔馬は、そのまま右上手を取ると上手投げを決めて6勝目を挙げた。一瞬の出来事に反応できなかった佐田の海は、土俵下にゴロンと転がり落ちて5敗目を喫した。
AbemaTVの中継で解説していた元関脇・寺尾の錣山親方は「今場所は見せていませんでしたが、千代翔馬にはこの形があるんです。ただ佐田の海の頭の中には、あそこまで思い切り飛んでくるとは入っていなかったんでしょう。踏み込みが甘く、足の出方も中途半端で足がついていきませんでした」と解説した。
鮮やかな取組で白星を挙げた千代翔馬だったが、視聴者の注目は、転がり落ちた佐田の海を受け止めた浅香山親方に集まっていた。この日審判員として土俵下に座っていた親方の後ろには着物の女性が二人座っていた。このことを知ってか知らずか、結果的に親方はこの女性たちを守ったことに。それを見た視聴者からは「魁皇、素敵」「客を守った」など称賛の声が寄せられていた。その後、土俵上で千代翔馬が勝ち名乗りを受ける際、画面には右肩についた砂を払う親方の姿が。その後ろには、笑顔を浮かべる着物美人の姿が映し出されていた。
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