将棋の順位戦A級8回戦が行われ、豊島将之二冠(28)が羽生善治九段(48)に88手で勝利し、7勝1敗で佐藤天彦名人(31)への挑戦権争いで、大きく前進した。敗れた羽生九段は6勝2敗となり、今期の自力での名人挑戦がなくなった。
前日まで6勝1敗で羽生九段、豊島二冠、広瀬章人竜王(31)の3人が並走。今期の残り対局は、この日行われた8回戦と、3月1日の最終9回戦で、挑戦権争いは3人に絞られていた。大きなポイントとなった直接対決だったが、豊島二冠が中盤以降にリードを広げると、羽生九段は持ち時間を1時間残していたが、攻め切れないと見て投了した。
この結果、現在対局中の広瀬竜王が深浦康市九段(46)に敗れた場合、豊島二冠は単独トップに浮上。最終9回戦で久保利明王将(43)に勝利すれば、唯一の8勝1敗で名人挑戦が決定する。また広瀬竜王が勝利した場合は、豊島二冠と広瀬竜王が7勝1敗で首位タイに。9回戦で両者が勝利すればプレーオフとなり、羽生九段が広瀬竜王に勝ち、豊島二冠が久保王将に敗れた場合は、7勝2敗で3人のプレーオフになる。
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