「第36回 フェブラリーステークス」が17日、東京競馬場で行われ、藤田菜七子騎手がJRAの女性騎手として初めてG1に挑戦した。
11番・コパノキッキングに騎乗した藤田騎手は、中盤まで最後方につける。最後のコーナーから直線に入ると大外から徐々に順位を上げ、結果は大健闘の5着。藤田騎手はレース後、「パドックに行ってみて、すごく緊張感が湧いてきた。(東京競馬場が)違う景色に見えた。競馬場の盛り上がりがすごくて、ファンファーレや歓声を聞いた時には泣きそうになった」と心境を語った。
会場ではグッズが昼前に完売するほど“菜七子フィーバー”に湧き、フェブラリーステークスの売上は前年比17.2%増の151億円、入場者は同21.8%増の6万1000人だったということだ。
コパノキッキングのオーナーは、Dr.コパこと小林祥晃氏。18日付けのサンケイスポーツによると、「今後も乗ってもらいたい。藤田騎手は風水的に、米国は方角がいい」と、G1ブリーダーズCスプリント(11月2日)挑戦をにおわせたという。
『ウイニング競馬』(テレビ東京系)にレギュラー出演し、藤田騎手を4、5回取材したことがあるというフリーアナウンサーの柴田阿弥は、藤田騎手について「G1に初めて騎乗することになって、スポーツ紙の1面を飾る注目度と知名度。私だったら、これだけ注目されたら天狗になってしまうが、藤田騎手はいつ会っても『自分はまだまだ』と謙虚で、周りの方もみんな真面目だと言う」とコメント。一方で、「男性しかいない社会、競馬界という特殊な環境で、なぜ女性1人でやり抜くことができるんだろう。注目や期待という“斤量”に押しつぶされないようにするにはどうすればいいのか」と疑問を呈する。
これに対し、臨床心理士で明星大学准教授の藤井靖氏は「技術は大前提に、ブレない芯の強さがあるんだと思う。かつ謙虚であるということは自分を客観的に見ることができていて、いま注目されているのは自分とは別のことで、自分自身はやるべきことがあると考えていると思う」と推測。また、競馬の一ファンとして「G1で勝つところを見たい。1200mのG1ブリーダーズスプリントならコパノキッキングはさらに味が出ると思う」と期待を寄せた。
そんな藤田騎手は19日、佐賀競馬場で重賞・たんぽぽ賞に騎乗する。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)









