ついに東京地裁がカルロス・ゴーン被告に保釈を認める決定をした。
 東京地裁はこれまで2度にわたり保釈請求を認めない決定をしていたが、今回はなぜ認めたのか。弁護人の弘中惇一郎弁護士は記者団の取材に「知恵を絞って、逃亡だとかあるいは証拠隠し、証拠隠滅ということがあり得ないというシステムを具体的に考えて裁判所に提示したことが評価されたんだと思う」と分析している。
 辞任した元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士らに代わり就任した弘中弁護士は、ロス疑惑(三浦和義氏)や薬害エイズ事件、陸山会事件(小沢一郎氏)や郵便不正事件(元厚労省局長の村木厚子氏)などを手がけてきたほか、数々のタレントの弁護人も努めており、"無罪請負人""カミソリ弘中"との異名をとる。米AP通信は「新しい弁護士・弘中惇一郎は有罪判決が99%である日本で無罪の判決を得ることで有名だ」と報じており、4日の会見では「私は73歳になったが、まだカミソリの切れ味があるかどうか試してみたいと思う」と話し、記者たちの笑いを誘っていた。