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(大阪大会の試合後。おじいちゃん化したカリスマにタッグパートナー・高尾も複雑な表情)

 DDTの2.17両国国技館大会で大激闘の末、竹下幸之介に敗れ、KO-D無差別級王座を失った“カリスマ”佐々木大輔に次なるチャンスが訪れた。

 両国大会を終えての新たなスタートとなる2.23新宿FACE大会。ここで佐々木は6人タッグマッチに登場し、新鋭MAOに敗れてしまう。にもかかわらず試合後にマイクを握った佐々木は「俺には残された時間が少ない。日本に居られる時間が少なくなってる。最後の思い出としてタッグベルトに挑戦させてくれ」とアピール。これをMAO&マイク・ベイリーの王者コンビが受け入れたため、3月21日の後楽園ホール大会でMAO&ベイリーvs佐々木&高尾蒼馬のKO-Dタッグタイトルマッチが決定した。

 気になるのは、佐々木の「時間が少ない」という言葉。両国大会でも、試合後に「このDDTで、日本でやれることは終わったかな」、「日本での旅を終わらせるのもいい」と語っており、今後が不透明な状況になっている。

 加えてもう一つ、気がかりなのは試合で結果が出ていないことだ。内容は決して悪くないのだが、2.23新宿でMAOに敗れた翌日、茨城大会でも大石真翔とのシングルマッチで黒星を喫している。さらに翌週、3月2日の大阪大会ではベイリーにも3カウントを奪われた。この一騎打ちはタイトルマッチの前哨戦でもあっただけに大きな敗北だ。3.3広島大会では6人タッグマッチでようやく勝利したものの、ギブアップを奪って勝ちを決めたのはパートナーの遠藤哲哉だった。つまりカリスマは、両国から2週間、自力勝利を掴んでいない。

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(ベイリー戦でも場外戦の激しさや巧みなテクニックなど、試合内容が悪くなっているようには見えなかったが……)

 果たしてこの状態でタイトルマッチは大丈夫なのか。そしてこのまま、DDTと日本を離れてしまうのか。DDTは4月4日に初のアメリカ大会をニューヨークで開催。そこで佐々木は竹下とノンタイトルで対戦することになっている。あるいはこの遠征が、カリスマの次章のきっかけなのか。

 両国含め4連敗となった大阪大会のインタビュースペースでは、背景の幕を足にかけて「私はもうおじいちゃんだから。ヒザが冷えてね……」と意気消沈。「プロレスで勝てる日は二度と来ない」、「勝っても負けてもいいことなんて何もない」と、ひたすらしんみりしていたのだった。

 まったく元気がないようにも見えつつ、その無軌道ぶりは平常運転とも思えるカリスマ。とにかく目が離せないことだけは間違いないし、これまでのことを考えると、今後もその場の思いつきで何をしでかすか分からない状況だ。

文・橋本宗洋

(C)AbemaTV

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