3月10日、RISEの大田区総合体育館大会で、世界トーナメント「RISE WORLD SERIES」が開幕した。このトーナメントは2階級で3大会にわたって開催。那須川天心出場の-58kg級に加え、-61kgにも数多くの強豪が参戦している。
一回戦、-61kg級トーナメントにエントリーした前K-1王者の大雅は、ムエタイの頂点に君臨するセクサン・オー・クワンムアンと好勝負を展開。スプリット・デシジョン(判定2-1)で惜しくも敗れた。元ムエタイ王者の梅野源治はヒジ打ち、首相撲禁止というルールの違いもあってか、中国のル・ジュンのテンポのいい攻撃に後手に回ってしまう。それでも的確なタイミングでパンチを決め2ラウンドダウンを奪って判定勝ち。
KNOCK OUTのアジアトーナメントでは決勝進出を決めている韓国のチャンヒョン・リーは“ミスターRISE”の異名を持つベテラン・裕樹から2度のダウンを奪って判定勝利。しかし裕樹も試合後半、驚異的な追い上げを見せて観客を大興奮させた。セクサン、梅野、チャンヒョンと優勝候補が勝ち上がる中、新鋭・白鳥大珠も一回戦を突破した。
那須川と同門の白鳥はキックから一度、ボクシングに転向し、再びキックに戻ってRISEに参戦。今年2月、RISEのライト級王者となってトーナメント参戦権を掴んだ。
そのビジュアルから“キックの王子様”とも呼ばれる白鳥は、飛躍の舞台と言えるトーナメントの初戦でブラジルのヘクター・サンチアゴと対戦。
長い手足が武器の白鳥は、序盤から軽快に蹴りを放っていく。外国人が相手でも臆さず攻撃していくあたり、やはりポテンシャルが高い。しかしサンチアゴも後半になって得意のインファイトで挽回。判定はドローとなり、延長戦にもつれ込むことに。
この延長も一進一退。一瞬も気が抜けない攻防となったが、最後まで手を出し続けた白鳥が3-0で判定勝ちをもぎ取った。快勝ではなかったが、外国人を相手にギリギリの勝負で競り勝ったのも大きな経験。7月の準決勝、大阪大会では、さらに成長した姿に期待が集まる。
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