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(フィニッシュとなったディエス・イレ。ヒザ蹴りを使った新たな攻撃パターンも見せていた)

 東京女子プロレスの勢力図を一変させるかもしれない選手が現れた。沙希様率いるNEO美威獅鬼軍に新加入した操(みさお)である。

 事の発端は2月23日の新宿FACE大会だ。アメコミ風マスクで「東京女子プロレスの愛と平和を守るヒーロー」として人気を博してきたハイパーミサヲが、連敗をきっかけに「私はもう、地べたを這いずり回って笑われるのは嫌なんです」と沙希様に共闘を申し入れた。曰く「強くなるためだったらすべて捨ててもいい。あなたの強さを教えてください」。敬愛してきた辰巳リカにイス攻撃を叩き込み、マスクを自らハサミで切り裂く“闇堕ち”。ファンに与えた衝撃は大きかった。

 そして3月10日の名古屋大会。沙希様のタッグパートナーとして登場したのが、リングネームとコスチュームを一新した操だった。大会オープニングに割って入り、「叙任の儀」で沙希様のために生き、沙希様のために死ぬと忠誠を誓った操。試合では愛野ユキ&らくに勝利を収めている。

 らくを仕留めたフィニッシュ技は「ディエス・イレ」。ラテン語で「怒りの日」を意味するこの技は以前から使っていたハイパミ・リターンズ=ファイナルカットと同形で、つまりネーミングを変えながらもこれまでの武器をしっかり活かしている。これまでも多用していた腕への集中攻撃は、非情なムードを増幅させることにもつながっていると言っていい。単に“変身”したわけではなく、もともとの実力が沙希様によって引き出されているわけだ。

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(初登場を果たした操(右)と沙希様のタッグ。ビジュアルのインパクトも充分)

 終始、主導権を握ったままだった美軍だが、らくが得意の「おやすみエクスプレス」(相手を踏みつけた上、フォールしながら睡眠)を発車。沙希様を「お試愛中に寝るってどういうことなわけ?」と慌てさせる場面もあった。自分たちに刃向かうこと自体、美軍にとっては気に入らない。まして操にとっては初だけに、試合後も攻撃し続ける狂乱ぶりを見せた。

 引き上げていくユキとらくに、操は「自分の弱さを呪うがいい」。それは過去の自分の弱さとの決別でもあった。また沙希様は東京女子プロレスの選手たちに「誰でもかかっていらっしゃい!」と宣戦布告している。

 3月23日の板橋大会にも、沙希様&操の出場が決定。常に試合に新たなアイデアを持ち込み、“デスマッチのカリスマ”葛西純とも好勝負を繰り広げたハイパミのセンスは、ファンの誰もが認めるところ。これからはその能力が“結果を出す”ことに集中して発揮される。新戦力を得たNEO美威獅鬼軍がタッグ戦線の中心に食い込んでくる可能性は充分。また沙希様と組むことで操はさらに成長、シングルでも飛躍していくだろう。これに他の選手たちはどう反応するのか。操をめぐる闘いは、これから東京女子の大きな軸になってくる。

文・橋本宗洋

(C)AbemaTV

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