トランプ大統領がまたも国際秩序を揺るがす暴挙に出た。25日、「長い時間かかったが、これは数十年前に行われるべきことだった」「過去の大統領はやらなかったが、今回承認したことを非常に名誉に思う」として、ゴラン高原についてイスラエルの主権を認める大統領宣言に署名したのだ。これに対しイスラエルのネタニヤフ首相は「あなたほど偉大な盟友に恵まれたことはない」と、感謝の言葉を述べた。
 これにすぐさま反発したのが、シリアのアサド政権と、これを支援するロシアだ。シリアのムアレム外相は「この決定はアメリカの孤立を招くだろう」、ロシアのラブロフ外相も「ひどい国際法違反だ。中東全体の情勢を悪化させる」と警告。イラン、イラクなど中東諸国も一斉に反発、アラブ連盟事務局長は「占領が最大の犯罪であるなら、その正当化はこれに劣らない危険性を持つ過ちだ」との声明を出した。また、河野外務大臣も「これまでもイスラエルのゴラン高原併合は認めないという立場だし、それは何ら変わりはない」と日本政府の立場を説明している。