8日はブッダ、お釈迦様の誕生日だ。築地本願寺副宗務長の東森尚人氏は、その教えについて「"足るを知る"こと」と説明する。
"そこそこ"で満足していれば日々穏やかに暮らせるとはわかっていても、なかなか実践できないのが世の常。街で聞いてみると「モテたい」(60代男性)、「サボりたい」(10代学生)、「人間関係を壊すのがすごく嫌で、認められ続けたい」(20代会社員)、「2か月で7万円くらい遊戯王カードに使って生活がキツイ。止めたいが止められない」(20代男性)と、それぞれが欲や煩悩の数々に悩まされているようだ。
そこでAbemaTV『AbemaPrime』では、広島県呉市の山中にある大峰寺知足庵に佐々木慧ディレクター(29歳)が"入門"、断食行、滝行、回峰行、護摩行、写経など、一泊二日の修行体験をさせてもらうことにした。
「食べることが楽しみだし。食べない日があるのは無理だ。ストレスが溜まる」と話し、1日5回も食事を取るという佐々木D。身長164cm・体重83kg、彼女いない歴は7年だ。そんな佐々木Dに、柚原康峰住職は「人間は欲望の塊だ。うちの修行というのは、食欲もなくなる、性欲もなくなるそういうことを考える暇もないからね(笑)」と語りかけた。
初日は欲を捨てるための集中力を養う修行からスタート。まずは写経だ。お経の文字をただひたすらに書き写していく。続いて本堂での瞑想だ。「高僧に言わせたら、瞑想が一番の至福の時だ。静かな、安らかな気持ちが幸せなんだ」と柚原住職。しかし佐々木Dは「いきなりお経を読んで、瞑想して…ちょっと訳が分からないというか。まだ欲はある」として、「どうすれば欲を捨てられるか」と質問、住職は「一生懸命仕事をしたら、もう帰ったら寝るだけになってくる。一生懸命仕事をしていないのではないか」。佐々木Dが「一生懸命やっているつもりなんだが…」と聞き返すと、住職は「"つもり"という言葉は使いなさるな。"つもり"なんていうのはやっていない証拠。やっている人は"つもり"だとか言わない」と厳しく指摘していた。
そして夕方、待ちに待った食事の時間だ。しかし修行には断食も含まれているため、口に入れるのは1日3度、コップ1杯の人参ジュースだけだ。佐々木Dは空腹のまま、午後9時に床に就いた。
翌朝5時に始まったのは、山頂を目指す回峰行。往復6kmほどの行程だが、ふだん運動をしていない佐々木Dにはかなりの苦行の様子。道場を出発して30分、標高839mの地点に聳え立つ飛岩に辿り着くと、30分間の瞑想だ。命を落としかねない絶景の中、無心になれたかと尋ねると。「いや、もうキツイ。途中で早く終わらないかなと正直思った」と佐々木D。さらに待ち受けていたのは、激しく落ちてくる水を受けながら大声で叫ぶ滝行。雑念の湧く余裕すらなくなり、精神統一しやすいとされており、体験した佐々木Dも「気持ちは清々しくなる」と感想を述べた。
そして修業のクライマックス、燃え盛る炎と共に欲や煩悩を焼き尽くす護摩行だ。煙が目に染み、慣れない正座に苦悶の表情を浮かべる佐々木D。すべてのメニューを終えると、「目の前の小さな欲を求めるのではなく、やった結果として、もともと持っていた欲が叶っている方が大事というか…」と語った。そんな佐々木Dに、住職は「初めてだからね。1日、2日でようやられたと思う」と言葉をかけていた。
しかし修行が終わった途端に佐々木Dが見つめていたのは、こってり系の味噌ラーメンの画像。1泊2日で体重は0.3kg落ちたが、「すぐに戻ってしまいました」と苦笑していた。






















