「天皇陛下御即位三十年奉祝感謝の集い」が10日、東京国立劇場で行われ、各界から約1800人が出席。安倍総理らの式辞に続いて、芸能界を代表してタレントで映画監督の北野武(72)が祝辞を述べた。
 「ちょうど60年前の今日、当時12歳だったその日、母に連れられて日の丸の旗を持つ大勢の群衆の中にいました。波立つように遠くの方から歓声が聞こえ、旗が振られ、お2人が乗った馬車が近づいてくるのがわかりました。母は私の頭を押さえ『頭を下げろ!決して上げるんじゃない』とポコポコ殴りながら、『ばちが当たるぞ』と言いました。私は母の言うとおり、見たい気持ちを抑え頭を下げていました。そうしないと、ばちが当たって急におじいさんになっていたり、石になってしまうのではないかと思ったからです。そういう訳で、お姿を拝見することは叶いませんでしたが、お2人が目の前を通り過ぎていくのははっきりと感じることができました。