地上波未公開シーンを含めた完全版「しくじり先生 俺みたいになるな!!」が、AbemaTV(アべマTV)で放送された。
番組には“担任役”としてオードリーの若林正恭、“生徒役”として平成ノブシコブシの吉村崇、ハライチの澤部佑、タレントの岡田結実、モデルのねお、超特急のユーキが出演。今回の“しくじり先生”は俳優の黒石高大だ。
愚連隊の総長として喧嘩に明け暮れ、「ハマの狂犬」と恐れられたヤンキーだったにも関わらず、格闘技大会「THE OUTSIDER(ジ・アウトサイダー)」の試合で秒殺負けというしくじりを経験した黒石。
このしくじりの始まりは、石黒が「自分は最強」と思い込んでいた21歳のときに、「地元の先輩がアウトサイダーに出るらしい」という噂を聞いたことだった。後輩に「黒石さんも参加して、イキがってるやつらまとめてやっちゃってくださいよ!」と言われ、「上等だよ! やってやんよ!」と参戦を決意。
“無敵スイッチ”がオンになった黒石は、練習ゼロの状態で試合に臨むことに。喧嘩は無敵だったわけではなく、負けたことは何度もあった。大会は格闘技経験者もいるため、本来ならジムでトレーニングなどをすべきだったが、「ヤンキーにそんなもん(練習)はいらねぇ!」と、そのままの状態で挑んだという。
そして、記念すべき第一戦目。相手は現役の保育士として働く、秋山翼選手だった。やる気満々で行った黒石は「こんなやつ歩いてたら目も合わせない」と拍子抜けしたものの、「しょうがねえやってやんよ」とリングに立った。地元の仲間50人が集まっていた中で行われた第一試合だったが、結果はまさかの1ラウンド失神KO負け。
この結果に澤部と吉村は「保育士さんに!?」と同時にツッコミ。若林は技を決められている写真を見て「(リングに)寝かしつけられてるよ」とコメントし、笑いを誘った。
そして、黒石が失神から目が覚めたとき、仲間たちがリングに入って大乱闘をしていた。普段からタイマンで黒石が負けそうになると、仲間たちが参戦し乱闘騒ぎになっていたが、それがリングの上でも発揮されてしまった。
当時のVTRでは、試合前に秋山選手を睨みつけ、威嚇していたにも関わらず、次々と攻撃に遭い、1分24秒後に失神KOされる黒石の姿が映されていた。「最初に威圧していたのがよくない」と吉村に言われると、黒石は「緊張して見透かされるとナメられる。がんばって強がっていた」と深く反省した。
試合後、会場の観客は「いやいや、ハマの狂犬って(笑)」と、黒石に対する反応が変わってしまったそうで、ナメられるのが何よりも嫌だった黒石はそれまで以上に周囲を威嚇していたという。
当時は「保育士さんが強いわけない」「たまたま負けたんだ」と、試合の負けを認められなかった黒石。しかし、今ではこの経験から「人は見かけによらない。見た目で判断するな」という教訓を得たという。
アウトサイダーでの試合後、「もう一回怖がられたい」と思った黒石は、すぐに第二回大会にエントリー。相手は空手歴8年、柔道歴1年の増田良平選手。「静岡で喧嘩負けなしのドーベルマン」という肩書きを持っていた。
この試合の結果こそが、2秒で失神KO負け。黒石が経験した大きなしくじりだった。そして黒石が目を覚ますと、このときもリングは仲間たちによる大乱闘がくり広げられていた。
当時のVTRを確認すると、対戦前にリングの上で愚連隊の仲間たちを鼓舞していた黒石が、その後すぐにワンパンチでKO負け。そして同時に仲間たちが次々とリングになだれ込み、大乱闘が始まった。
恥ずかしい気持ちでいっぱいの中、それでもカメラが自分を撮っているため、何か言わなきゃと思った黒石。そして一言、「やっぱりリングには魔物がいるな」と仲間に言った。2秒で失神KO負けしたとは思えないセリフにスタジオは驚き。「うるせーよ!」「2秒で魔物に出会えるか」など、ツッコミの声が相次いだ。
仲間たちは黒石の言葉に一瞬「えっ?」と戸惑ったそうだが、すぐに「魔物こえ~な!」とフォロー。この話に吉村と澤部は「いい仲間たち!」「泣いちゃう!」と感激。黒石は「その優しさが本当にキツくて苦しかった」と振り返っていた。