将棋の名人戦七番勝負第2局が4月22・23日、山口県萩市の「松陰神社 立志殿」で行われ、挑戦者の豊島将之二冠(28)が佐藤天彦名人(31)に107手で勝利し、同シリーズの成績を2勝0敗とした。豊島二冠はあと2勝すれば、史上9人目の三冠保持者となるとともに、平成生まれの棋士としては初の名人となる。第3局は5月7・8日に岡山県倉敷市の「倉敷市芸文館」で行われる。
 昨年度の将棋大賞・最優秀棋士は、新年度でもやはり強い。1日目は長い序盤となり、迎えた2日目も昼過ぎまでなかなか進行しない中、豊島二冠は確実にリードを広げ、佐藤名人の逆転を許さず快勝。第1局は千日手の末、指し直し局で勝利したが、2局続けての快勝に「豊島強し」を強く印象づける勝ちっぷりとなった。対局後、豊島二冠は「封じ手のあたりはよくなかったです。あまりうまくいく順が見当たらなかったので苦労した感じでした。夕休の局面はよくなかったかなと思いました。(第3局は)純粋に9時間の持ち時間で指したのが初めてだったので、経験を次にいかしたいと思います」と、連勝にも課題を見つけた様子だった。