19年続くドラマ『相棒』は、人気の高さも手伝って再放送される機会も多い。ところが、長い歴史を持っていると、見るチャンスがなかなか巡ってこない放送回がある。その代表的なものが、レギュラー放送になって最初の『相棒 Season1』だ。
 警視庁生活安全部の片隅につくられた小部屋にある「特命係」は、陸の孤島と呼ばれる窓際部署。係長の杉下右京(水谷豊)のもと、これまで何人もが部下として配属されたが、全員半年ももたずに辞表を書いて警察を去ってゆく。あまりに部下が辞めることから、ついに「杉下右京は人材の墓場」と噂されるほど…。そんなふうに周囲から薄気味悪がられている「特命係」へ、指名手配犯に人質にされるという失態を犯した捜査一課の亀山薫(寺脇康文)が異動して、約半年経過したところから『相棒 Season1』は始まる。