10日、アメリカを訪れポンペオ国務長官らと会談を行った菅官房長官。拉致問題担当大臣としての訪米だと強調するが、危機管理を担当する官房長官が外遊に出るのは極めて異例で、自民党内からはこの"外交デビュー"について、次期総理を見据えた足場作りだと見る向きもあるようだ。
新元号の発表で知名度がアップ、"ポスト安倍"に急浮上した菅氏に、これまで距離を置いていた二階幹事長も「この難しい時代に官房長官として立派にやっておられる。それは素直に評価に値する」(『文藝春秋』5月号)との認識を示している。しかし権力への野望をおくびにも出さないスタイルを貫いてきた菅氏は、記者からの「二階幹事長が次期総裁候補について、"菅さんはそういうことに堪える人材だとも思っている"と発言している。率直な感想を聞かせてほしい」との問いにも「全く考えていない」とまんざらでもないような笑顔を見せていた(先月18日の定例会見)。