6月20日ごろから、Twitterで将棋ファンにとっては気になるハッシュタグが盛り上がっている。「#日本将棋連盟へのお願い」。そのものずばりの文言は、とあるファンが投稿をしたことにきっかけに拡散したと思われ、即座に意見は100件を超えた。これに先日、日本将棋連盟の理事になった西尾明七段(39)ら、将棋界の面々も反応。将棋ソフト(AI)の台頭、天才棋士・藤井聡太の登場など、ここ数年話題に事欠かない将棋界だが、このハッシュタグが新たな時代を切り開くきっかけの一つになるか。
このハッシュタグ、遡れば日本将棋連盟によるアプリやモバイル中継への要望を、ファンが自発的に募ったことから最初と見られる。当初はサービスへの改善を求めた声が多かったが、次第に内容は連盟の公式サイト、対局や棋戦の制度、増え続けるネット中継に寄せられるコメントのマナー、棋譜の公開に代表されるサービスなど、多岐に渡った。現在でも投稿は続いており、共感を呼ぶ内容にはリツイートもされることで、より広まりを見せている。
この盛り上がりに反応したのが先日、新たに連盟理事の仲間入りをした西尾七段だ。自身のTwitterで「ちょうど昨日の会議で、こうしたハッシュタグを設けたいと話したばかりでしたので、私も巡回するようにします」と投稿。また、アニメやゲームなど、将棋普及へ幅広く活動することで知られる香川愛生女流三段(26)も「将棋ファンの皆さまからいただく大きな声でのご要望こそ、連盟にとって一番の原動力だと思います。ご協力ください。」と呼びかけた。実際の棋士、女流棋士に声が届くと知って、ファンの間でも「発信すれば声が届く」という雰囲気が起こっている。
将棋の聖地である東京都・千駄ヶ谷の将棋会館は、2024年を目処に近隣のビルへ移転する方針が明らかになっている。この新会館も、ファンが集う場所として、また数多くの名局を送り出す場所になるだろう。今後も「#日本将棋連盟へのお願い」が盛り上がり続けば、将棋界が新たな一歩を踏み出す上で、大きな力となるはずだ。
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