中国国内の事情に詳しい特派員が、今後、香港国内で“第二の天安門事件”が起こる可能性を否定した。しかし、その理由は「10年後にはデモすら難しくなるだろう」というショッキングな理由だった。
容疑者を中国本土に引き渡すことを可能にする「逃亡犯条例」を巡って混乱が続く香港は、1997年にイギリスから返還されて以降、中国との関係において「一国二制度」が適用されてきた。これは香港は中国の一部ではあるものの、「特別行政区」扱いで独自の「法制度」などを有すること。さらに2047年まではその状態を維持することなどが盛り込まれたものだが、今回の条例案を巡る騒動は、来る時に向けて着実に香港の“共産主義化”を推し進めようとする中国の姿勢に対する香港市民の「NO」が突き付けられた格好といえる。