28日、大阪でG20サミットが開幕。世界の首脳が日本に集結する中、関連会合で実施されたある取り組みが注目を集めている。
福岡(1日)と軽井沢(15日)で行われたG20の関連会合で、大臣の移動車に使用されたバイオディーゼル燃料車。ミドリムシを原料の一部に使用した次世代バイオディーゼル燃料を入れた普通自動車が公道を走るのは、世界初だ。
この「ユーグレナバイオディーゼル燃料」を手がけたのは、バイオベンチャーのユーグレナ社。藻類のミドリムシを原料の一部に使用し、既存のディーゼルエンジンに負荷をかけずに100%使用することができるという。
なぜ、ミドリムシが燃料になるのか。同社の執行役員を務める高橋祥子氏は「ミドリムシも生物なので、絞ると油が出る。ミドリムシ由来の油は軽質で、ディーゼル燃料やバイオジェット燃料に向いているということで開発が進んでいる」と説明する。
高橋氏によると、約1リットルの燃料を作るのに必要なミドリムシは2~3kg。ユーグレナではミドリムシの屋外大量培養に成功しており、「この技術を活用して新しいチャレンジを行っている」ということだ。
2025年の実用化をめどに実証実験を重ねているそうで、高橋氏は「去年に実証用プラントを設立して、今は検証している段階。何が課題かは見えていないが、これから取り組んでいきたい。(実用化の)価格の面も見合ってくると、世界的に広がっていくと思う」と展望について語った。
(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)






