地上波未公開シーンを含めた完全版「しくじり先生 俺みたいになるな!!」が、AbemaTV(アべマTV)で放送された。
番組には“担任役”としてオードリーの若林正恭、“生徒役”として平成ノブシコブシの吉村崇、ハライチの澤部佑、元欅坂46の今泉佑唯、声優の竹達彩奈、タレントの井口綾子が出演。今回は「お互い憎みあい、コンビ仲が悪くなった先生」として、お笑い芸人のクマムシが登場した。
2015年に「あったかいんだからぁ♪」でブレイクしたクマムシ。作詞作曲は長谷川がすべて担当しているが、名義を「クマムシ」にしたため、ギャラはコンビで完全折半となり、長谷川は不満をためていた。
一方、長谷川の相方である佐藤も、人に会うと長谷川ばかりが褒められるため、悔しい思いをしていた。そこで長谷川を困らせようと企んだ佐藤は、曲を披露中に唯一のパートである「Yes!」を言わなかったり、ネタ振りで長谷川から「あったかいんだからぁ」を奪って先に言うなどの暴挙に出た。
長谷川はこうした行動にイライラし、さらに、何もしていない佐藤の方が女子にモテたため、余計に憎悪が増したという。若林や吉村は「まぁイケメンだからね」「顔はいいよね」と納得。
井口が「プレゼントとかもらえたんですか?」と質問すると、佐藤は「もらえました!Twitterにほしい物投稿したり……」とSNSでファンにねだっていたことを暴露した。
また、佐藤はモテ期に社長令嬢のヒモだったこともあり、40階のタワーマンションで同棲し、家賃・食費などの費用はすべて彼女持ちだったという。何もしなくても、相方が作った曲で印税をもらい、生活費もタダという毎日だ。佐藤は相方の長谷川のことを「最高の金づる。(顔が)諭吉にしか見えないと思っていた」と振り返る。
こうして、コンビの仲はどんどん悪くなり、お互いへのイライラがMAXとなっていたクマムシ。一触即発状態だったが、ある合同ライブの練習の日に、佐藤が1時間半の大遅刻したことがきっかけとなり、大喧嘩が勃発してしまう。
遅刻してきた佐藤を非常階段に呼び出した長谷川は、遅刻の理由を聞いた。すると「ストレートパーマをかけてたし」と、とんでもない言い訳が返ってきた。これに我慢の限界がきた長谷川はブチ切れ、思いっきりビンタし、コンクリートの非常階段で大外刈りをくり出すという、2連コンボを決めた。
それでも長谷川は怒りが収まらず、馬乗りになって殴ろうとしたが、周りの先輩たちに止められた。
この事件で完全に溝が深まったクマムシだったが、その後、歌ネタもヒットせず、長谷川がボケても佐藤はツッコミを入れないなど、コンビ仲は末期状態に。見かねたロッチの中岡がアドバイスするも解決せず、月収もMAX800万円だったのが、2017年には9万円まで大幅ダウンした。
本気で解散を考えたというが、現在クマムシは富山県と石川県にレギュラー番組を1本ずつ持ち、一緒に仕事をしている。この仕事は、富山県出身である佐藤が持ってきた仕事だ。長谷川は、憎んでいた佐藤のおかげで今仕事ができていることに気づき、「クマムシは2人じゃないとダメ」と考え直して、今関係を修復しているという。
長谷川は「相手を好きになれば、相手はもっと自分を好きになってくれる」と、自身が得た教訓を紹介。
そして、この場で「佐藤に感謝の気持ちを述べたい」と佐藤に向き直り、「佐藤とコンビ組めてよかったなって思う」「俺にとっては唯一の相方だと思ってる。コンビ組んでくれてありがとうございました」と、初めてストレートに思いをぶつけた。
この時間があることを聞かされていなかった佐藤は動揺していたが、「(今も)解散を考えてると思ってた」「言ってもらったおかげで心が一緒になった」と、寄り添う姿勢を見せた。
感動シーンにしんみりとした空気になったが、最後に佐藤が「今後のクマムシ、ヤベェことになります」と軽い一言をつけ加え、スタジオの笑いを誘った。