参院選が公示され17日間の選挙戦がスタートした4日午前、各党の党首らが街頭で第一声を上げた。
法改正によって定数が3増え、124議席を選挙区と比例代表合わせて370人が争うことになった今回の参院選。先日までは"解散風"に衆参ダブル選の憶測で盛り上がっていたが、蓋を開けてみれば通常の選挙になり、いまいち盛り上がりに欠けるのではないかとの声もある。
今回の参院選について、政治ジャーナリストの細川隆三氏は「討ち入りなるか?の選挙(いくさ)」だと指摘する。
「選挙は戦(いくさ)だ。野党の目線で見れば、"安倍城"に討ち入りできるかということだが、なかなかハードルが高い。せいぜい城の周りのお堀を渡れるか、という状況だ。同じ選挙区から2人が当選するところもあれば、東京のように6人が当選するところもある複数区ではあまり議席の増減はないと思うが、当選する人が1人の一人区(32議席)で野党が互角の戦いに持っていければ、改選議席においては与党の過半数割れ、という状況が出てくる。前回は与党が21、野党が11だったので、5つの選挙区でひっくり返せば16対16になる。たったの5つだが、これがなかなか難しいそれでも選挙というものは3日で風が変わるといわれている。何かの情報が出てきたり、選挙戦に入ってからの演説で変なことを言ったりすると、風向きはガラッと変わる」。
細川氏は、中でも「年金、消費増税の問題が影響する可能性は大いにある」との見方を示す。
「いつ吹くか分からない風のことを考えてもしょうがないし、左右されない方がいい。なかなか理解するのは難しいかもしれないが、メディアも解説をするので、ちゃんと政策を見て、自分の関心あるテーマでどういうふうな判断をしていくかだ。やはり年金の問題は不安に思っている方が多いし、3日の党首討論でも議論されていた通りだが、与党の言っていることには"それで大丈夫かな?"というところがあるし、消費税を上げないという野党が示す他の財源も"本当に大丈夫なのか?"、というところがある。各党がどういうスタンスを掲げているのか、有権者はしっかりと読み解いて、投票行動につなげるべきだ。与野党ともにちょっと迫力に欠けているところがあるが、場合によっては"討ち入り"になるかもしれない」。
気軽に使えるメディアとして、インターネット上にも、Yahoo! JAPANが提供する、憲法改正などについての10の質問に回答すると各政党との相性診断の結果が提示されるサービスや、公開された各政党党首らの発言やSNS投稿などについてメディアが連携し、情報検証結果を公表する「ファクトチェック・イニシアティブ」の取り組みなども存在する。細川氏は「新聞とテレビ以外にも、こういうところにヒントが転がっていると思う。有権者の側からヒントを取っていくのはいいと思う」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)
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