先週、アメリカの広告業界情報誌『アドエイジ』が、肌クリームでお馴染みのニベア(ドイツ)と世界最大級の広告会社FCB(アメリカ)が、「同性愛差別」における解釈が原因で袂を分かったのではないかという記事を掲載した。記事によると、ニベアがFCBのある提案を却下したことが発端だという。
“ある提案”とは、手を触れ合う男性二人のビジュアルが採用された広告。これに対してニベアの担当者は「ゲイは扱わない」と提案を却下。この決定に反発したFCBが、ニベアとの契約を今年いっぱいで打ち切ると発表した。ニベアの担当者の詳しい意図は分かっていないが、同性愛を否定したことが決別の原因であるとみられている。ただ「同性愛の否定」についてニベア側は「根も葉もない憶測だ」とする声明を発表している。
同性愛を巡っては、過去にも類似ケースが発生している。2013年にはパスタメーカー「バリラ」の会長がラジオ番組で「CMに同性愛の家族は出演させない。この考えを気に入らないLGBTQは他社のパスタを買えばいい」と発言。後に不買運動「#ボイコットバリラ」に発展、会長が謝罪に追い込まれている。
さらに2014年には任天堂のゲーム「トモダチコレクション新生活」に対して、アメリカ人ユーザーが「結婚の要素に同性婚を取り入れるべき」と要求し、同国内で話題となった。この報道を受けた任天堂の米法人は「次回作から、ゼロからデザインし直す」と発表した。
一連の問題について、俳優やモデル、さらに牧師といった顔を持つアーサー・ホーランド氏(67)は「グローバルな視野を持つ必要がある。いま差別に対して人は敏感に反応する。人間の尊厳を忘れてはいけない。モノとかコトに価値はあるが、人間には尊厳がある」と語った。(AbemaTV『けやきヒルズ』より)
(C)AbemaTV
【見逃し視聴】
独・ニベアが「ゲイは使用しない」発言で波紋
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