「13年間、ずっと苦しかった」元横綱・花田虎上の相撲人生 場所前から不安で眠れない日々も「ハイなんで」寝不足感ゼロ
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 元横綱・若乃花の花田虎上が、13年間の現役人生について「ずっと苦しかった」と語り、対戦相手のことなどを考えると場所前から眠れず「ビデオテープを擦り切れるほど見た」といったエピソードも明かした。

 花田は7月13日、AbemaTVの相撲中継に解説として出演。その視点、的確な解説で、ファンからはコメント欄に「解説も横綱」「わかりやすいなー」といった声が多数寄せられた。その中でも、視聴者の反応が一気に高まったのは、現役時代の苦労話だ。

 実況から、場所中に翌日の相手について考えるかと聞かれると「僕は考えていました。四六時中ずっと考えてますね。部屋に帰っても、食事する時も。映像はテープが擦り切れるほど見ますね。恐怖心があると寝られないですし。僕は13年間現役だったんですが、ほとんど寝ることはないですね。人間なんで寝ますけど、怖いですし、緊張がずっと続くんで、ゆっくり寝るようになったのは辞めてからですね」と当時を振り返った。場所前からもそのような状態が続き、睡眠時間は短いが「ハイなんで。緊張して、気持ちが上がって寝不足はないんです」と、眠い感覚もなかったという。

 また力士のインタビューで相撲が楽しいというコメントがあったことに「僕はずっと楽しくなかったですね。ずーっと苦しいだけで。この解説始まってから、現役に戻ったみたいですよ。緊張しちゃって。相撲って大変ですね。相撲を取っている力士たちも命がけで、真剣にやっているので。伝えるのも緊張して挑んでいかないといけないんだなと思いました」と、横綱時代の気持ちを思い起こして解説に臨んでいるとした。

 また、さすが横綱といった発言にもファンが沸いた。土俵にある仕切り線について「あの線、滑るんですよね」とポツリと語ると、続いた言葉が実況やファンを驚かせた。「線が目で見えるっていうのもあるんですけど、足の裏で土俵のどこにいるのかわかるんですよ。手と一緒です」と、当然のように言ってのけた。眼前の相手に対して頭、目、手、腕、胸、腹などを使う一方、土俵上で自分が優勢か劣勢かを判断するのは足の裏頼り。頂点に立つほどの力士ともなれば、足の裏で感じ取れる情報はとてつもない量のようだ。

(C)AbemaTV

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