美しさと可愛さ、そして品格漂う“大人かわいい”のアイコン的存在として、女性を中心に圧倒的人気を誇る、フリーアナウンサーの田中みな実。2014年にTBSを退社し、その後フリーとしてテレビやラジオを中心に活躍しながらも、数々の女性誌では「田中みな実」特集が組まれるほど、その私生活からファッション、メイク、美容など多岐に渡り支持を集める、今もっとも女性たちを賑わせている存在だ。
局アナ時代からファッションやメイクが大好きだったと語る田中は、今現在の自分の立ち位置や、局アナ時代からの変化をどのように捉えているのだろうか?話をきいた。
多くの女性が憧れる対象へ「本当にとても嬉しいこと」
――今、多くの女性メディアが田中さんの私生活やファッション、美容について特集記事を組むほど大変な人気を集めていますが、現在の活躍についてご自身でどのように捉えていますか?
田中: 本当に、とてもありがたく感じています。ただ私自身、言っていることや、やっていることは局アナの頃から変わっていないと思っているので、少し戸惑っています。周りにどう思われているか、はあまり気にするタイプじゃなくて、ずっと同じスタンスでなんとなくやっています(笑)。
――女性から憧れられる対象になることについてはどのように捉えていますか?
田中: 素直にとても嬉しい。局アナの頃からメイクやファッションは好きで、同僚に「何かおススメのアイシャドウある?」とか「スキンケアある?」と聞かれると、「じゃあこれはどう?あれはどう?」って、一緒に化粧品売り場のカウンターに行って、BAさん(ビューティー・アドバイザー)と一緒に商品について熱く語っちゃったりして。そういうことが、いまの仕事に繋がるとはそのときは想像もしませんでした。好きなことについて話して、それに興味を持ってもらえて、記事にしていただけるというのはありがたいことだと切に感じています。
――以前、フリーになられた際にプレッシャーや不安などで睡眠や健康に支障をきたしたことがある、と仰っていましたが、その頃と今、自身ではどのような変化があると思いますか?
田中: もともとは会社員だった私が、会社員を辞めてフリーになり、今まで守られてきたものが一気に外れて。事務所には所属していても個としてTBSアナウンサーという肩書きを失い、いろんなプレッシャーに押しつぶされそうになっていたんだと思います。環境が変われば慣れるまでにはある程度の時間を要すると思うので、今はこの環境に慣れてきて、とても良いバランスでお仕事をさせていただいています。
パートナーに求めること「大事なのは感覚の一致」
――好みの男性を聞かれることも多いかと思いますが、実際はどういう男性に惹かれやすいですか? または求めること、など。
田中: 自分が好意を持っている人だったら、その人からされるアプローチは何でも嬉しい。逆に全く興味がない人から同じことをされても(笑)…なので、“惹かれる”って、自分が好意を持っているかどうか、なのかな、と。
お仕事などでご一緒するうちにその人の振る舞い方や人との接し方を見て、「いいな」と惹かれることの方が多い気がします。あとは、うーん…、かっこいい人ほど飾らないでいて欲しい(笑)。エレベーターに乗ったときにすぐ鏡をみて、髪の毛を整えたり、自分の顔をまじまじと見ている人をみると、なんか“そのままだな”って思っちゃう(笑)。飾っていない人ほどかっこいいと感じるから、華美な男性があまり得意じゃないんでしょうね。
――性格の好みはありますか?
田中: 性格は…難しいですよね。本当に“嫌な人”って世の中にひとりもいないと信じているんですが、じゃあ聖人君子のような人と一緒にいて楽しいか?と言われるとそれはそれで違うと思うし(笑)。性格は付き合ってみないと本当に“優しい”のか、本当に“誠実”かなんて分からないですからね。
なので、性格の好みを問われれば、相手に対して「こうあってほしいなと」という点が一致している人が、長い人生を共にしていける人なんだろうと思います。一言で言っちゃえば、”価値観の一致“。そこが食い違うと、「なんでそう思うの?」「なんでそうしてくれないの?」と双方に不満が募ってしまう。違いを面白いと感じられるということもあるのかもしれませんが、その場合、互いに受け入れる度量がないと、難しいと思うんです。感覚が近しい人がいいですね。例えば、「これくらい家が綺麗だと嬉しいよね」。そういう感覚の一致です。
――なるほど、分かりやすい感覚の一致ですね。 その部分を大事にされている、と。
田中: 相手の交友関係についてもそうかもしれません。私はお付き合いしている男性が自分に嘘をついて、女性と食事にいくのはすごく嫌。もし行くのなら「女の子と行ってくるんだけど、付き合いだから大目にみてね~」とか、なんでもいいから隠さずに言ってほしいなって思う。ところが、中には「何が悪いの?」「逐一言う必要はないだろ」「食事をしただけで、それ以上は何もないのに疑うな!」なんて、嘘をついたことを棚に上げて逆上する人も…。言い分は分かる。けど、その感覚のズレって、きっと一生埋まらない。
男女における感覚のズレは、年を重ねれば重ねるほど擦り合わせて行くことが困難だと思います。もうお互いに考え方が確立されているし、別にどっちが正しいとか間違っているということでもないので、そういうちょっとした「いいな」「嫌だな」と思う感覚が同じだと順調なお付き合いができるんじゃないかと思う今日この頃です。
相手の全てを包み隠さず教えてほしいというわけじゃない。けど、隠されたりウソをつかれることがとても苦手なんです。彼氏に女性の親友がいても、紹介してくれれば気にならない。こちらが要求しなくとも、さらりと安心させてくれるようなことをしてくれると尚良いのだけど…。あ、結局相手に求めすぎている。こりゃダメだ(笑)。
テキスト・取材:編集部
撮影:You Ishii