2014年、松尾拓はボートレース津でデビューすると、その3期後にはA2昇格。順調な滑り出しに見えたが、すぐさま大きな壁にぶつかった。
AbemaTV「アベマde週末ボートレース~Friday~」8月9日放送回で特集されたボートレーサー・松尾拓は、112期デビュー・松尾充の双子の弟。一足早くボートレーサーになった兄の背中を追って、7回目の試験で養成所に合格した。「A1になろうと本気で思っていなかった。A2でいいかって考えがどこかにあった」。早くからA2に昇格するも、現状に満足してしまったからか、A1への道のりは遠かった。「周りがA1になって、焦りがあった」。同期が次々とA1に昇格する状況を目の当たりにした松尾は、その同期たちから刺激を受けたことで意識改革。2018年後期、待望のA1昇格を果たした。
その後は記念戦線でも奮起して2019年1月、ボートレース芦屋でGI初優出。続く2月のボートレース浜名湖GIでも優出して3着の結果を残し、SG「オーシャンカップ」出場を決めた。「出るだけじゃ意味がない。活躍して意味がある」。そのためには「気持ちや取り組み方を変える」ことが課題だと松尾。「舟券を買ってくれるお客さんで成り立っている」。乗艇前は敬礼して「行ってきます」と呟く松尾は、「一走入魂」を自らに言い聞かせて目の前のレースを全力で走る。
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