GSOMIA破棄に韓国政府「日本から『ありがとう』なかった」の心理 “永遠のご近所”日韓が陥る認知バイアスの罠とは
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 韓国が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を発表し、日韓の対立が続く中、韓国軍は6月から延期していた島根県・竹島の周辺海域での防衛訓練を25日から2日間の日程で開始した。また、竹島の韓国名である「独島(ドクト)防衛訓練」としていた呼び名を、日本海を指す「東海(トンヘ)領土防衛訓練」に変更したことも明らかにした。

 GSOMIA破棄について韓国政府は23日、「光復節の大統領演説で我々は対話の手を差し伸べ、演説前には日本側に内容を知らせたのに、日本側は何の反応も見せずありがとうの言及すらなかった」としたうえで、「日本の対応は単なる拒否を超え、韓国の『国家的自尊心』を傷つけるほどの無視」だと指摘。さらに聯合ニュースによると、韓国政府高官は「GSOMIAを延長しても日本が一方的に破棄する可能性があった」と話したと報じている。

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 こうした発言は日韓間でコミュニケーションが取れていないことの表れなのか。臨床心理で心理カウンセラーも務める明星大学准教授の藤井靖氏は、読み取れる心理的な背景として「非対称な洞察の錯覚」があると指摘する。

 「非対称な洞察の錯覚」とは、自分は相手のことをよく理解しているが、相手は自分のことをそれほど理解していないという思い込みのこと。そこから、例えば「自分は相手の考えを理解しているから相手のことを拒否してもいい」「相手は自分の考えの一部でも理解できれば自分に同意するだろう」などという考えに陥りやすいのだという。

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 「これはいわゆる“認知バイアス”といって、推論や想像の偏り。つまり、韓国としては『自分たちは日本のことをよく理解している』『日本がどう考えているかわかっている』と。でも、『日本は韓国のことをよく理解してくれていない』と感じている。人に例えると、相手に対して求めるものが強かったり何らかのコンプレックスがあったりすると、こういう歪みは起きやすい。韓国の『日本の思っていることなんて知れている。我々が拒否的に、あるいは攻撃的にするのは正しいことなんだ』という自分の行動の正当化にもつながる」と藤井氏。

 では、日本側もこの錯覚に陥っていないのか。藤井氏は「陥っている場合があると思う」と断言し、「『韓国はなぜこんなことを言ってくるのか』と感情的に反応したり、『韓国は変わらない』と思ったりするのは、あくまでも日本の立場だから。韓国を擁護するわけではないが、客観的に見ると日本にも“強者の論理”のようなところがある。いくら正論であっても、それが機能するかは別問題。国際情勢の理解として、韓国と日本は共に東アジアの大国として認識されているが、経済をはじめさまざまな分野で日本の方が上と見る向きは強いと思うので、我々も自戒を込めてということ」との見方を示した。

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 また、「非対称な洞察の錯覚」は近所トラブルや夫婦間でも起こりうることだとし、「国が引っ越せるわけはないので解決は非常に難しい。荒唐無稽な話だが、韓国が日本に並ぶ経済大国になるなどした結果、日本に対してコンプレックスを持たなくなれば、認識や考え方も変わってくるのでは。先は長い話だと思う。」とした。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

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