将棋の王位戦七番勝負第5局が8月27・28日、徳島県徳島市「渭水苑」で行われ、初防衛を目指す豊島将之王位(名人、29)が、挑戦者の木村一基九段(46)を131手で下し、対戦成績3勝2敗で、初防衛に王手をかけた。
 本局まで、同シリーズで2勝2敗、過去の対戦成績でも7勝7敗と全くの五分だった両者の対局は、角換わりで始まった1日目から激しい戦いに。1日目、豊島王位の封じ手も83手まで進み、明けて2日目もお互い覚悟を決めての攻め合いが繰り広げられた。2日目の夕方に入ったころから、豊島王位の攻めが、受けの名手で知られる木村九段の陣地を崩すことに成功。最後は、木村九段も受けなしと見て、時間を46分残したところで投了となった。対局後、豊島王位は対局後「序盤は前例のある将棋でした。封じ手のあたりとかは難しくて、わからなかったです。途中でもうちょっといい順があったかもしれないです」と、難解な将棋だったと振り返った。