藤井聡太七段、最年少タイトル挑戦へ 王将戦挑戦者決定リーグに立ちはだかる高くて厚い“6つの壁”
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 将棋藤井聡太七段(17)が9月1日、王将戦二次予選で谷川浩司九段(57)との対局に勝利し、自身初となる挑戦者決定リーグ入りを決めた。最年少でのタイトル獲得を期待される最年少棋士にとって、大きなチャンスを得たと言えそうだ。ただ、タイトル保持者が渡辺明三冠(35)というだけでも相当に大きな壁だが、その前にもこれでもかと言わんばかりに厚くて高い“6つの壁”が立ちはだかることになる。果たして藤井七段は、この壁を突破し、頂きを目指せるのか。

 挑戦者決定リーグは、7人による総当たり。成績最上位のものが挑戦権を獲得、最上位で勝敗数が並んだ場合は、原則として前年成績をもとにした順位に沿って、上位2人がプレオーフを行う。前回の七番勝負進出者、成績上位3人の計4人は来期残留となるが、下位3人は再び予選からスタートする、過酷なリーグ戦でもある。

 今回、藤井七段が参加することが決まった第69期のリーグ戦では、既に4人の棋士との対戦が確定している。

豊島将之名人(王位、29)0勝3敗

久保利明九段(44)1勝3敗

広瀬章人竜王(32)1勝0敗

糸谷哲郎八段(30)2勝0敗

※数字は藤井七段から見た過去の対戦成績

 広瀬竜王、糸谷八段には、数こそ少ないものの勝利を挙げているが、どちらも実力十分のトップ棋士。快進撃を続けてきた藤井七段とはいえ、全勝~2敗までが挑戦権獲得ラインとなるリーグ戦においては、対戦相手からしてみれば「しっかり勝っておきたい相手」の一人に数えられるかもしれない。それだけハイレベルなリーグだ。さらに豊島名人には0勝3敗と勝ち星なし、久保九段は1勝3敗と、その壁に跳ね返されている。両者もしくはどちらかに勝利しなければ、挑戦権獲得は見えてこないと言ってもいいほどだ。

 また、残りの2人は現在、二次予選の決勝でその枠を争っている。

羽生善治九段(48)1勝0敗 または 郷田真隆九段(48)対戦なし

三浦弘行九段(45)0勝1敗 または 佐藤天彦九段(31)1勝0敗

 国民的な将棋棋士である羽生九段はもちろんのこと、将棋ファンであればその実力を知らないものはいないほどの実力者ばかり。順位戦でいえば、郷田九段(B級1組)を除けば、全員がA級に所属する。現在、C級1組の藤井七段からしてみれば、将来の所属を目指すA級のすさまじさを、一足先に体験するようなものになるだろう。

(C)AbemaTV

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