果たして競輪は儲かるのか、いや、そもそも楽しめるものなのか。庶民のささやかな娯楽になり得るものなのかを検証してみた。私は46歳のライター・中川淳一郎。ローンなし、車なし、子供なし、趣味はニンテンドー3DSの『3DS三國志』とプレイステーション2。そんな私がインターネット車券購入サービス『WinTicket』を使い、1カ月間競輪をした結果をすべて公表しよう。
基本的には7車しか出場せず、当たりやすいとされる『ミッドナイト競輪』をAbema競輪チャンネルで見ることにした。20時30分から23時30分頃までほぼ毎日展開されるが、以下のルールでやることとした。
【1】暇な時にやる
【2】最初にチャージ(課金)した1万ポイント(円)だけでできれば1カ月もたせる
【3】勝ったとしても調子に乗らず、その場でスパっとやめてしまう勇気を持つ
【4】追加チャージはしない
『WinTicket』の初回チャージ時には10%のポイントがつき(※現在は3%)、毎回の車券購入時には3%がバックされる。基本的には「堅実な車券」と「大穴狙いの車券」を100ポイントずつ買うことに。途中から堅実なものは200ポイント購入したりしたが、以下が結果だ
14日間で全26レースに参加し、的中回数は10回。途中の5連敗と最後の5連敗が痛かった。1万1000ポイントから開始し、最終的には385ポイントに。3連単を当てたのは2回。9.1倍と7.8倍だ。あぁ、1000ポイント買っていれば……と思ってしまうが、近々もう1万ポイント分チャージしてリベンジを果たそうと思う。
私は呑兵衛のため、基本的には毎回酒を飲みながらレースをしていたのだが、2日に1回のレジャーをやっていると考えたら実に安い趣味といえるのではないか。しかも、お金が儲かる可能性もある。もちろんまだ初心者のため、初月に勝つことは叶わなかったものの、この「チビチビ(カネを使い酒を飲む)観戦」を家人と2人でやるのは殊の外楽しかった。
競輪は1レースあたり20分ほどだ。予想する時間、選手が走っている時間、結果を待つ時間の合計で20分。それが終わったらすぐに次のレースが開始し、同じことをやる。今回26レースということは520分。2人でやったため合計1040分。常にハラハラドキドキの展開となったほか、的中させた時のアドレナリンが出る瞬間を味わうべくまた車券を買う。
しかし、「1カ月1万ポイント」の制約があるだけに、残りのポイントを勘案しながらチビチビと買っていく。次の1カ月チャレンジで1万ポイントが少しでも増えたのであれば、私の腕は上がっているということだろう。
「1040分」の話に戻るが、たとえば120分の映画を観に行ったとすると、これは8.67本分に相当する。すると1万5606円となる。一方、我々は385ポイント残したため、9615円で競輪を楽しめたこととなる。しかも、競輪場に行く必要はなく、ネットに繋げるだけで観戦できた。
さて、どう買えばいいかの方針はできた。
【1】確実な2車複は200or300ポイントをかける
【2】大穴の3連複か3連単を100ポイント買う
【3】Abema競輪チャンネルの番組MCが的中率の高い瀧山あかねアナの場合は参考にする
【4】トータルテンボスの大村朋宏さんはかなり的中率が高いので参考にする
【5】選手の「勝率」を最重要判断材料とする
【6】時には「思い浮かんだ3つの数字」も活用する
というわけで、最初の1カ月はかなり楽しめ、勉強になったため、新たな1カ月チャレンジにこれから臨んでみる。
(C)AbemaTV
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中川淳一郎●1973年生まれの編集者。親族に麻雀狂がいたため、賭け事はあまり好きではなかった。だが、ここ3年ほど年に3回東京競馬場の貴賓席に行くようになり、「理性を持てば楽しいもの」という認識に。
■ミッドナイト競輪
2011年から始まった深夜の時間帯に開催されている競輪の競走。全国の競輪場のうち小倉(北九州メディアドーム)、前橋(ヤマダグリーンドーム前橋)、青森、高知、佐世保、玉野、奈良、武雄、西武園、大垣、弥彦、別府、宇都宮、松阪、豊橋、松戸、川崎、伊東温泉、松山、函館、四日市の計21場で開催されている。基本的に各レース7車立ての7レース制で、第1競走の選手紹介は20時50分、最終第7競走は23時19分発走(一部の場で違いあり)。開催が深夜のため無観客で行われるが、ネット投票を中心に売上が年々伸びている。
■WinTicket
株式会社WinTicketが運営する競輪投票サービスで、2019年4月にスタート。各競輪場でおこなわれる競争に投票が可能のほか、レースのライブ映像、AbemaTV競輪チャンネルで放送されるミッドナイト競輪にフォーカスしたオリジナル番組「WinTicket ミッドナイト競輪」も視聴することができる。各種ポイントキャンペーンや、AI予想などもある。