8月18日、名古屋のドルフィンズアリーナで行われた「RIZIN.18」で格闘界を騒然とさせる波乱が起きた。RIZINとベラトールの2冠を引っさげてリングに上がった堀口恭司が、朝倉海の右カウンター、さらにその後のラッシュを受けて沈んだ。わずか68秒という鮮やかなKO劇だった。
 戦前の予想を大きく覆したこの一戦を受け、メディアには「ジャイアントキリング」の文字が躍った。そしてその“ジャイキリ”の陰の立役者が朝倉の実兄である朝倉未来であることは、すぐに格闘ファンの知るところとなった。堀口がパンチを放つ刹那、わずかに首が傾くところを狙い澄ました一発。つまり、分析・戦略家の兄の「作戦どおり」だ。